お雛様を出す(飾る)時期としまう時期。「供養・処分方法」と知っておきたい事も。

3月3日は雛祭り (桃の節句) ですね。
女の子の厄や災いを払い、しあわせで健やかに育ってほしいと願う行事です。

旧暦だと4月3日になり、この日に行う地域もあります。
また、1月8日以降にお正月の松が明けたら飾るという地域もあり、風習によって雛人形を飾る時期は違ってきます。

今回は、一般的とされている時期をお伝えします。

お雛様を出す(飾る)時期としまう時期

お雛様を出す(飾る)時期

「大安の日!」
「節分が終わったらすぐにね。」
「一夜飾りじゃなきゃいいんじゃない?」

…などと、いろいろ耳にするのではないでしょうか。
個人的にはこの3つをよく聞きました(^-^;

愛するわが子の行事、正しいことを知っておきたいですよね。

 

大安の日に雛人形を出すもの?

縁起を担ぐのなら、大安の日に出してください。
とくに初節句でしたら、縁起も一緒に担ぎたいものです。

大安の日は全部都合が合わない… なんて場合でも、その他の日でも時間帯を選べば、さわりがないとされているので安心してください。

大安の日以外に雛人形を出すのであれば、下記の六曜をご参考にどうぞ。

先勝 …午前中が吉
先負 …午後が大吉
赤口 …正午ごろ吉
友引 …朝夕が吉
仏滅 …一日中 安静がよし
大安 …一日中、吉

お雛様を出す(飾る)時期

お雛様を出す時期は、一般的に 立春 (節分の翌日)からです。
(今年の立春はいつ?)

雛人形を出すのが遅れると、お嫁に行くのも遅れるという迷信がありますが、では、いつまでに飾ればいいのか?というと、雛祭りの1週間前(2月24日)までには 遅くても飾ってしまいましょう。

~~ どうして立春からなの? ~~
春という季節を寿うという意味が雛祭りにはあるからです。
ですので春が来てから飾ります。

‥なので、
どんなに早くても立春から飾り始めてくださいね。

 

雨水の日に雛人形を飾ると良い理由

お雛様を雨水(うすい)の日に飾ると良縁に恵まれる
、、、といわれているからです。

雨水は季節が春に変わる節目とされていて、春という季節を寿う意味を持つ雛祭りには立春と同じく、雨水も最適な日となるわけです。

では、雨水はいつなのかというと、
2月19日頃~啓蟄(けいちつ 3月5日頃)までの期間をいいます。
(今年の雨水はいつ?)

お雛様をしまう時期

雛人形をしまう時期は「啓蟄の日」が良いとされています。
雨水の話でも出てきましたが、啓蟄はだいたい3月5日か3月6日になります。
(今年の啓蟄はいつ?)

雛人形は春のお人形なので、季節が変わる節目の啓蟄が片づけるタイミングなのかもしれません。

一般的には、雛祭りから約2週間が目安となっています。
新暦なら3月の中旬頃まで、旧暦なら4月の中旬頃です。湿気の少ないお天気の良い日にしまってくださいね。

雛人形をしまうのが遅れるとお嫁にも行き遅れる・・・という迷信があります。

この迷信は昭和生まれで、大昔の迷信ではないんです。ずっと出しっぱなしの雛人形のために生まれた迷信かもしれません。

3月3日の当日や翌日にサッサと片づけてしまうより、3月4日の送り節句を経てから5日以降の晴れた日に きちんとしまう方がお雛様も嬉しいのではないでしょうか。

ちなみに、片づける日を大安吉日に選ぶ必要はないです。

まとめ

お雛様を出す(飾る)時期
・立春 (節分の翌日) ~雛祭りの1週間前(2月24日)まで。

縁起の良い日
・大安の日
・雨水の日(2月19日頃~啓蟄までの期間)

お雛様をしまう時期
・雛祭りから約2週間までの晴れた日。(新暦なら3月の中旬頃までを目安に。)
・啓蟄の日(啓蟄はだいたい3月5日か3月6日)

 

~~「一夜飾り」について ~~
節句の前日や当日に飾ることを「一夜飾り」といい、縁起が悪いとされています。

お正月の準備の時によくいわれていますが、雛祭りに関しても同じです。

では何故、お正月の一夜飾りが良くないのか?ですが、
まずは年神様に大変失礼であること。
そして、準備を前の日にすることは葬儀と同じなので 縁起が悪い、ということです。

ですので
雛祭りの準備に関しても “同じこと” となります。

お雛様は子供の厄や災いを引き受けてくれる有り難いお守りの人形です。
出す時も、感謝と誠意を忘れないようにしないといけませんね。

 

雛人形や日本人形などの「供養・処分方法」と知っておきたい事

いろいろな事情で、雛人形を処分しようと考えている方へ。

雛人形は一人の女の子に一つ持つものと本来はされています。
何故ならその子の厄払い、つまり身代わりのためのお人形だからです。

まずは本来のその意味を踏まえた上での、
今一度の確認の意味もこめて
「お雛様の行方の選択」をしていただきたいと思います。

ここでは、

・お雛様の行方・3つの選択
・雛人形の処分方法3つ
・雛人形を供養する方法
・最後に (自分の雛人形を娘に引き継ぐことに関して)

を、お伝えしていきます。

お雛様の行方・3つの選択

お雛様の処分を考えるキッカケは、
やはりお嫁にいく時が一番多いのではないでしょうか。

そんな時、お雛様をどうするのか、、、
選択は3つになると思います。

1. 実家で雛人形を飾り続ける。
お嫁にいっても、親が子供のしあわせを願い厄払いを続ける。

2. 子供自身が嫁入り先で飾り続ける。
雛人形は自分の身代わりのためのお人形です。
お嫁に行っても自身で厄払いを続ける、ということです。

3. 供養する、処分する。
いろいろな事情でこちらを選択した場合は、
次項の「雛人形の処分方法3つ」や「雛人形を供養する方法」をご覧ください。

 

雛人形の処分方法3つ

これらの方法は、
“雛人形は一人の女の子に一つ持つもの” という考えにこだわらない方がとる方法です。

今時代ではこの処分方法が増えてきています。

アナタや家族の思い、地域や風習などで賛否両論があるかと思いますが、あくまで参考としてご覧くださいね。

1. 売る。
雛人形を買取してくれるリサイクルショップ等を探してみたことがあるかもしれませんね。
しかし、買取してくれるショップは少ないのではないでしょうか。
何故なら他人の身代わりの厄払い人形を買おうとする人があまりいないからです。

ですので、もし売ることをお考えならネットオークションの方が買ってもらえる確率が高いかもしれません。

海外ではインテリアとして雛人形は人気です。
お顔や着物のアップなど、丁寧に写真や状態の説明文を付けて出品するとよいでしょう。

2. 譲る。寄付する。
友達や知人、親戚に譲ったり、保育園や児童養護施設、老人施設などに寄付する方法もあります。

まずは自宅付近の施設に問い合わせてみてはどうでしょうか。

3. 不用品回収業者へ依頼する。
ボロボロになってしまっている雛人形は、売ることも、譲ったり寄付することもできません。
そういう場合は、不用品回収業者へ処分依頼をする方法があります。

 

雛人形を供養する方法

人形は魂が入るともいわれています。
ましてや雛人形は、身代わりになって災いを受けてくれるお守りです。
ポイっとゴミ箱に捨てるわけにはいきませんよね。

処分するのならきちんと供養してからにしましょう。

雛人形を供養する方法は?

・神社やお寺で。
一般的には神社やお寺で供養をしてもらいます。
雛人形の供養をしてもらえるかどうか、自宅近くの神社かお寺に問い合わせてみてください。

郵送でも受けつけてくれる社寺が最近ではあります。

 

・人形供養代行サービスで。
「ゆうパック」で人形感謝(供養)代行サービスを、日本郵政と一般社団法人「日本人形協会」が提携して行っています。

毎年10月頃に行われる「東京大神宮人形感謝祭」で人形を供養してもらえます。
詳しくはコチラ→一般社団法人「日本人形協会」

ネットや電話で申し込むと「お人形差出キット」を送ってくれます。
供養してもらう人形を梱包したら、あとは郵便局が集荷してくれますので便利です。

 

・雛人形の供養イベントで。
日本全国から寄せられた雛人形を、巨大なひな壇に飾り供養する「ビッグひな祭り」(徳島県)に送る方法もあります。
毎年2月から3月にかけて行われていて、供養料は5,000円です。

他にも
「南紀勝浦ひなめぐり(和歌山県)」、「かつうらビッグひな祭り(千葉県)」が同様のイベントを行っています。

 

最後に

いかがでしたか?

雛人形を処分するにあたって、何か参考にしていただけたらと思います。

地域や風習、家族やアナタの思いを優先して選択してくださいね。

・・・ちなみに、
自分の雛人形を娘に引き継ぐことに関しては、

「雛人形は一人の女の子に一つ持つもの」という本来の意味を考えると、やはり娘さんには新しい雛人形を用意されるのが良いとされています。

引き継がれる雛人形って
なんだか素敵なイメージですけどね。。。

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